「医療事務って給料が低いって聞くけど、実際どうなの?」「大学病院とクリニックって給与が違うの?」
「医療事務って給料が低いって聞くけど、実際どうなの?」「大学病院とクリニックって給与が違うの?」
医療事務への転職を考えるとき、給料は気になるポイントのひとつですよね。でも求人票の数字だけ見ても、実態がつかみにくいのが正直なところです。
私は大学病院の外来で22年間、医療事務として勤務してきました。同僚や後輩の転職相談に乗ってきた経験もあり、大学病院・クリニック・派遣それぞれのリアルな給与事情を肌で知っています。
この記事では、勤務先の種類ごとに給与の実態と特徴を比較しながら、給料を上げるための方法もあわせてお伝えします。
医療事務の給料、全体の相場は?
まず全体の相場から確認しましょう。
医療事務の平均年収は、おおよそ250万〜350万円程度と言われています。一般的な事務職と比べるとやや低めで、「給料が安い職種」というイメージを持たれやすいのが現実です。
ただし、これはあくまで平均値。勤務先の種類・雇用形態・資格の有無・経験年数によって、同じ「医療事務」でも給料は大きく変わります。
月収で見ると、正社員の場合は手取りで15万〜22万円程度が多く、パート・アルバイトの場合は時給1,000〜1,300円前後が一般的です。
勤務先別の給与比較
大学病院・総合病院
月収(正社員):18万〜25万円程度 年収:280万〜380万円程度
大学病院や総合病院は、医療事務の勤務先の中では給与水準が比較的高い部類に入ります。規模が大きいため組織として安定しており、昇給・賞与・退職金といった福利厚生が整っている職場が多いのが特徴です。
私が勤めていた大学病院も、ボーナスは年2回支給され、産休・育休の取得実績もありました。長く働き続けることで着実に給与が上がる仕組みがあり、「安定して長期で働きたい」という方には向いています。
一方でデメリットもあります。業務量が多く覚えることも多いため、最初の数年は給与に対して「割に合わない」と感じる人もいます。また、大規模病院ほど担当業務が細分化されるため、幅広いスキルが身につきにくい面もあります。
クリニック・診療所
月収(正社員):16万〜22万円程度 年収:230万〜320万円程度
個人クリニックや小規模診療所は、大学病院に比べると給与水準はやや低めになる傾向があります。ただし「院長の考え方次第」で大きく変わるのがクリニックの特徴で、実力を評価してくれる院長のもとでは早い段階での昇給も期待できます。
クリニックの大きなメリットは、受付・会計・レセプトとひとりで幅広い業務をこなすため、スキルが早くつくことです。「医療事務の仕事を一通りできるようになりたい」という方には、クリニックの方が成長できる環境と言えます。
また、診療時間が決まっているクリニックは残業が少なく、子育て中の方にとっては働きやすい環境です。ただし小規模なため有給が取りにくい・人間関係が濃密すぎる、という声もよく聞きます。
派遣社員
時給:1,200〜1,600円程度 月収換算:19万〜25万円程度(フルタイムの場合)
派遣は時給が高く設定されているため、フルタイムで働くと月収ベースでは正社員と同程度かそれ以上になるケースがあります。「まず経験を積みたい」「いろんな職場を見てみたい」という方には、派遣という選択肢もありです。
デメリットは、雇用が不安定なこと。契約期間が終了したら次の職場を探す必要があり、ボーナスや退職金もありません。「今は高い時給でいいけど、将来が不安」という声は派遣スタッフからよく聞きます。
給料を上げるために有効な3つの方法
① 資格を取る
医療事務の資格の中でも、特に給与への影響が大きいのが「診療報酬請求事務能力認定試験」です。合格率30〜40%の難関資格ですが、業界内での評価が高く、この資格を持っているだけで採用時の給与交渉や昇給につながることがあります。
私が勤めていた大学病院でも、この資格を持つスタッフは早い段階で重要な業務を任される傾向がありました。簿記やFPといったお金の知識系資格も、医療事務×経営管理の視点を持てるということで、評価される職場が増えています。
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② 勤務先を変える
同じ「医療事務」でも、勤務先を変えるだけで給与が数万円変わることは珍しくありません。今の職場の給与に不満があるなら、まず転職活動で相場を確認してみることをおすすめします。
「転職=裏切り」という感覚を持つ方もいますが、自分の市場価値を知ることは大切です。転職活動をしてみて「今の職場が実は恵まれていた」と気づく人も多いですし、「やっぱり転職しよう」と決断できる材料にもなります。
③ 正社員にこだわらずパート・派遣も視野に
ライフステージによっては、正社員より派遣やパートの方が「手取りが多い・時間の融通が利く」というケースもあります。特に子育て中の時期は、時間の融通を優先して時給の高い派遣を選ぶという考え方も一つの選択肢です。
「給料が低い」と言われる理由と、それでも選ばれる理由
医療事務が「給料が低い職種」と言われる理由は、参入のハードルが比較的低く、求人数も多いためです。供給が需要を上回れば、給与水準は上がりにくくなります。
ただし、22年間この仕事を続けてきた私が感じるのは、「給料以外の価値」が大きい仕事だということです。
患者さんに「ありがとう」と言ってもらえる仕事、医療という社会に欠かせない現場で働ける仕事、子育てと両立しやすい職場環境——数字だけでは測れない魅力が、医療事務という仕事には確かにあります。
給与だけで判断せず、働き方や職場環境も含めて総合的に考えてみてください。
まとめ
医療事務の給料は勤務先・雇用形態・資格によって大きく変わります。大学病院は安定と福利厚生、クリニックはスキルの幅と柔軟性、派遣は時給の高さと経験の多様性、それぞれに特徴があります。
給料を上げたいなら「資格取得」「転職」「雇用形態の見直し」の3つを検討してみてください。特に診療報酬請求事務能力認定試験は、業界内での評価が高く、給与アップへの近道です。


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